最近のごはん撮り。

 日記代わりに、ごはん撮りをしている。同じ事してる人は多いと思う。別にどこかにアップロードする訳でも無く、デジカメに貯め込んで、たまに見てその日を思い出すだけである。昔はよく携帯カメラ使ってたけど、メインの携帯を落として無くして以来、iPhoneのカメラが余りよろしく無いので、コンパクトデジカメを使うことが増えた。中でも、ごはん撮り最強と言えるのが、PanasonicLUMIX LX3である。F2.0と図抜けて明るいレンズ、3段は効く手ぶれ補正、そして派手目のデフォルトの発色。発売してそろそろ1年半、製品サイクルの早いデジものではあるが、このカメラをごはん撮り用途に限っては上回るカメラがなかなか現れない。RICOHのGR3はレンズは頑張ったが手ぶれ補正が無い。ボケ味や画質という観点では、SIGMA DP2がやっぱり良いが、ズームも手ぶれ補正も高感度耐性も無い。友達の同僚であるICYDOGさんみたいな、後ろボケの綺麗なごはん撮りを一眼レフ使わずにコンデジで気軽にするなら、DP2かなとも思うけれども。

○ICYDOG

Quadrant

 DP2ほどじゃないけど、LX3も寄れば、コンデジなのに結構ボケる。恵比寿の「琉球健美食 はいばな」にて。ここはスーチカとか豚肉料理は美味しいけど、麺とかはむむっと首をかしげる味のものがある。夜が意外に早い恵比寿で2時過ぎでも食べれるのは貴重だが。

Counter kitchen

 並木橋のなかむら。居酒屋という触れ込みだったが、ダイニングバーみたいな雰囲気ではある。でも食べ物のセレクトとお値段は居酒屋風。割とこじゃれた若い客が多い。僕も20代後半だったら、こういう店によく行ったかもしれない。30代になると、つい「通」みたいな要素を自分が食べる時にも、人からお店のセレクトを評価されるのを覚悟する時にも、求めてしまう。そうなると、もう一ひねり欲しかったり、味はそこそこ美味しいと思うのだが、もう1000-2000円高くして、その分を食材に回し、絶品のスペシャリテを出して欲しかったり、隠れ家的要素が有って欲しかったりする。面倒な年齢になったものだ。

Bite

 「外さないレストラン」スイーツ編があるとしたら、決定的なのは代官山イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ。ほとんど信者みたいなファンが多い店である。弓田パティシエの本をちら見すると、なんと、かき混ぜ方も時計回りと反時計回りを指定されている位のこだわり。素材の味を強烈に残すものの、それが全然甘くする方向に振れていない。日本のスイーツは、おおむね味が濃い=甘い、薄味=甘さ控えめ、という単一軸で語れるが、ここのは複雑で、甘すぎないのに濃厚な味が、ドカンドカンと攻めてくるのである。ケーキで言えば、他にオレンジのショートケーキも定番で旨い。あと、この店を知る前は、マカロンについては、パティスリー・サダハル・アオキ 対 LADURRE(ラデュレ)が頂上決戦だと思っていて、この話題を、合コンの話題切れの時の8つのリザーブネタの1つとして用意していた位だったが、この店のマカロンを食べた瞬間に世界が変わり、政権交代実現である。ちなみに、ダッグワーズもかなり美味しい。

Chinese food on Japanese Don

 表通りの、どの店も同じに見える横浜中華街に飽きた人に。秀味園というが、ここの魯肉飯はまじやばい。改装して小ぎれいになって残念だが、改装前は中華街で働く中国人達がひっきりなしにランチとかを買いに来るネイティブ向けの(?)店だった。今はもう無いんだろうけど、天津の胡同でかっ込んだ魯肉飯を思い出す。東京で、ネイティブ向けの中華と言えば、池袋の「永利」があるが、確かに同じ系統の旨さである。

BAL

 ここ2年くらいの都内におけるスペインバルの激増っぷりは瞠目に値する現象である。ホイチョイの東京コンシェルジュあたりが分析すべきネタと思われる。10年くらい前のタイ料理が同じ状況だったが、きっちり根付いたので、スペインバルも東京人の生活に根付いていくのだろう。ここんとこ出来た店も、バスクで食べた味に結構近いのが出てきたりする本格派が多いから、僕もスペインバルは頻繁に訪れている。ここは、恵比寿の「ボデガス ガパ」。シャンパン、フリザンテゼクトスプマンテ、クレマン等など、スパーリングワインは世に溢れるが、僕はスペインのカヴァが、味もカジュアルな飲み方も一番好きだ。ここのカヴァもキンと冷えていて、体に染み渡る。酸っぱくて、ほのかに苦く、奥は甘い。古りし人生の味だと思う。

originality and ingenuity

 ミシュラン一つ星、恵比寿のモナリザ。場所はごちゃっとした居酒屋地帯の真ん中にあるが、上等なお店で、きちんとした服装を必要とする。最近の、手裏剣の様に小皿が出てくるムニュ・デギュスタシオンではなく、皿の数はクラシックフレンチだが、盛りつけはライトであり、味付けは比較的しっかりしている。日本人の胃袋の分量にはこれ位がマッチする。さすがに星付きだけあって美味しい。大箱の部類に入ると思うが、フロアに溢れるギャルソンの多さにはびっくりする。たまにはこういう正統派に背筋のばして食べに行きたい。