大人の階段引き続き登り中

 誕生日だった。朝から駐禁切られた。気分悪い。段取りが悪くて昼ご飯を食べれず、夕方餓死しそうになって一人で早めの夕ご飯を食べた。夜の予定も根回し不足で無し。漫画喫茶で「働きマン」を読んでたら、うっかり31歳の誕生日を迎えた年が有ったが、まぁそれに近い体たらく。SNSの誕生日おめでとうメッセージに救われた感じ。

収縮する。

 せっかく誕生日なので、自分を省みると、最近余り活動的では無い訳です。趣味が収縮気味というか。ダイビングとかシーカヤックとかスノボとか全然やってない。僕は、余り一人では活動できないタイプなので、何かやるには友達が必要です。そうか。趣味減り気味なのは、きっと友達が軒並み子育てとか何とかで忙しいのが原因か。謝罪と賠償を要求する。そんな訳で、余暇とか趣味を楽しむには暇な新しい友達を増やす必要がある気がしてきた。そして、その気力が以前より低下しているのがきっと真の原因なんでしょう。
 男というのは、基本社会人になってからは友達が増えない生き物です。社会人になると、利害関係を伴う仕事付き合いが多くなる。女は違います。合コンに平気で

「彼女はー、前の会社の同僚でー、この子はー、ヨガのクラスで同じでー、こっちのきみちゃんはー、ベトナム旅行した時に意気投合したの。」

みたいな、ゆる友達フルセットを連れてくる。ここで問題。

問い:上記の幹事による三人称単数の表現の仕方を参考に、3人を、幹事と親しい順に、及び年齢を高い順にそれぞれ並べなさい
 何となく答えが判るのは、なんて日本人はうざい民族なんだなと思うね。いや、そんな話をしたいのではなかった。そうそう、男性はあんまり友達が増えないという話。同僚ってのも何となく上下関係から逃れられない所があって、退職して関係が自由にならないと、必ずしもプライベートを預けきれない所あるからね。そんな訳でオフ会を通じて趣味志向が似ているクラスタが集まるtwitterは、オッサンホイホイとしては素晴らしいツールだなと思います。 
 しかし、ここまで話して全てをひっくり返すけど、そもそもダイビングやシーカヤックに男とだけ行ってたかと言われると、そうでも無い気がするのが困ったところで。ああ、これらは趣味に加えて、デートの手段という側面もあったのでしょう。うむ。そして猫の額ほどの土地を敢えて焼き畑農業にするが如き過去の所業を省みる訳です。きっと、これからは育てる農業、牡蠣は海のミルクですね。にこり。
 そしてもう一回全てをひっくり返すけど、遊び相手が減った今の現状から類推するに、自分の人間関係を趣味に引っ張る、これまでのアプローチがそもそもダメなんじゃ無いかという仮説も捨てきれない。育てる農業、養殖漁業アプローチの否定。結構人間が出来上がってる30-40代の人間が養殖される可能性、低いと思えてきた。おそらく本格的にサークル的な何かに入った方が手っ取り早いんでしょうね。友達はそこで作ると。名付けて遠洋漁業アプローチ。焼き畑もせず、養殖もせずに、コミュニティから遠出して成体を狩る。どこに漁場があるのか、まずはgoogleから始めましょう。

黒煙上がる。

 もう一つ、仕事の事も省みよう。30歳も半ばを過ぎると、仕事に管理的な側面が混ざってくる。これが言うは易し、行うは難しでありまして、一昔前のターボエンジンみたいに、結構エンジン回さないとブーストが立ち上がってこないタイプの精神設計になっている自分は、仕事の細部に入り込んでエンジン回さないと、アイディアが出てこない。でも、細部に入り込んでくと、単なる担当者になってしまう訳で、他の人が更に矮小化された雑用係になったり、あるいは単に暇になったりで、これではチームとしての力になりません。ただ、逆に管理業務を意識しすぎると、単なるPDCA回しのオッサンになり、自分以外のチームの力の総合計を如何に減らさないか、というバリューしか出ない。自分を含めたチームの力の総合計を如何に増やすか、という観点ではルーチンを破壊するアイディアが必要であって、それが湧いてくるには十分なディテールを頭にインプットしておくのが必要条件であります。
 だからと言って、定例の進捗管理の会議で、このディテールを頭にインプットしようとすると、会議のアジェンダから外れ気味な事を根掘り葉掘り聞くしかありません。そんで、いつしか詰め気味に「何でそうなってるの拳10倍」みたいなのを見舞わせてる自分に気付いた時には、既に会議は2時間経過、みたいな無間地獄です。ディテールは多分、オフ・ザ・会議の時に、暇そうなチームメンバーに色々聞くのが一番良い。最近はそう思ってる。会議は進捗管理+αに止め、創造力を発揮する為にはオフ・ザ・会議の動きが重要。なんか違うスポーツみたいだけど。駆け出し銀行員の頃に、フラフラ歩き回ってる禿げた課長見ながら、何だこの顔も行動も回遊魚みたいな存在は、と思ってたけど、あれ、重要なんですな、きっと。
 後は、重要な所、或いはチームの不得意な所を引き受けて、エンジンをいつも一定回転に保つのも別の有効なアプローチ。余り面白く無い管理業務だけで回転数保とうとして保てず、ずるずるとアテンションが落ちる、という経験を何回かして、僕にはこのやり方は向かないという諦念に辿り着いた。少人数のチームなら、縦だけに割らずに、横にも割って敢えて自分の担当者的役割を作る。これは結構有効で、その分野のディテールから派生したアイディアも出てくるし、そこから全体を見渡す事も出来る。
 そんな事を、日頃からノッキングを繰り返し、黒煙を盛大に吹き上げながら、昨年は感じておったです。黒煙は未だ黒煙ながら、何となく視界が晴れてきた気もしないでも無く、晴れたら晴れたで、その先にはきっと違う風景が見えているでしょう。大人の階段登るのは、重荷を負って遠き道をゆくが如し。急ぐのだけは危険。たぶん。急いでる人も一杯いるな。あれ?