アンバボネ

bohemian_style2006-02-22


僕は悩んでいる。
大抵な驚きには、飄々とかわせる自信があるのだが、これはさすがに意味不明で立ち止まってしまった。

スナック アン・バボネ。赤坂のコリアンアレイの一角にある。アル・カポネでもボン・バイエでもあん馬骨でも無い。アン・バボネ。しかも地下1階だ。

これが、仮説の通り、アン・馬骨であれば、フランス的解釈をすると馬の骨が一つという事になる。なかなか低姿勢でよろしい。しかし、どこの馬の骨とも判らんやつを、という表現は昔から気になっている。その様に頑固親父が娘の結婚相手を評されても、レアキャラすぎて凡人にはその例えはピンと来ないのである。たぶん、どんな男でも馬の骨よりはマシだと僕は声を大にして主張したい。
さぁ、ほんとに声を大きくしますよー。

さて、
後に馬の骨見たのは、いつだっけと考えてみたら、昨年の9月、アンデス山脈チリ・ボリビア国境付近のノーマンズランドを旅してる時に見たのを思い出した。馬が、標高4200mの刺座植物のみが生い茂る極乾燥地帯の丘に行き倒れて、あばら骨を晒していたのである。これはこれで色々なストーリーを思い起こさせた。その時は粉雪が舞う極寒の中で有ったが、僕は、人どころか動物の気配すらない、息詰まる程静かな夕暮れの丘で、馬の死体の傍らに佇み、しばし物思いに耽ったものである。普通は、一生に一回も馬の骨を見ない人の方が多い様な気がするし、見なくても生きていけると思うが、骨の白さと雪の白さが違う事に気付くのも面白い体験であるのは間違いない。

ともかく、このお店に行けば、息詰まる程サムいホステスの傍らで、しばし物思いに耽ることが出来そうな臭いがぷんぷんである。一生に一度の香ばしい体験にどうぞ。

馬の骨並みのスレンダーボディで大人気!多分。