アンコウ

四谷は荒木町を散策する。

麻布十番在住の僕が、なぜこんなトコ来たのかというと、四谷のおでんや「den」に行こうと思ったら閉まってたからである。ここは石畳で気持ちいい下町だ。もともとは花街だったらしい。

さて、ごはんは、「割烹 井上」という所で食べた。店頭の生簀のアンコウにひかれちまったのだ。アンコウはアンキモばかりでなく、アンコウ鍋も旨い。割り下で食べたのだが、北関東では味噌でも食べる。僕はどちらかというと味噌の方が、アンコウの様な濃ゆい魚を食べてやるには向いてると思う。

しかしアンコウとは奇妙奇天烈な形をした魚である。提灯で魚を釣って、ぱくりと食べる。自分の体の一部を撒き餌に使うような、こんな形態の生き物、他にいるまい。常に自分の目の前に餌吊るして歩く気分はどんなだろうか。他のあくせく餌を探す魚たちを馬鹿にしてるサヴァン、といった風情がする。性格はたぶんワルだ。しかも飛びっきりの。

あまりお近づきにはなりたくないが・・。