アドバイザー御礼

 この前は、先般クロージングを迎えたディールで、我々のファンドとチームになって働いてくれたアドバイザーの方への感謝パーティだった。
 外資系証券会社を財務アドバイザーとし、ローファーム、監査法人ビッグ4の一角、戦略系コンサルティングファーム、人事系コンサルティングファーム等など総勢90名以上が参集し、ファンドサイドの僅か数名がよくこのビッグチームをマネージして、Deal Done まで持って来れたなと改めて感心する。我々のチームマネジメントが良かったというよりは、むしろ、アドバイザー個人個人が極めて優秀なプロフェッショナルで、自律的に問題を発見し、それを解決していってくれたのが勝因だろう。
 厳しいオークションプロセスを勝ち抜けたのも、このビックチームが時間と精力を傾けて、投資先企業を分析し、リスクとオポチュニティを見切った上で、コンペティティブな提案と株式売買契約書をオファーできたからと思っている。もちろん自分にとって、今までで最大でかつ最も複雑なディールだったし、アドバイザーの力無くしては取り組めないディールだった。
 パーティは、大箱のフレンチレストランで行われ、これはファンドがサーブしたが、その後はFAが気を使ってくれて、二次会が麻布十番のCasita、三次会がフェスタ飯倉で朝まで踊り歌うというフルコースをセットしてくれた。ほんと日夜を問わず、一日平均3-4時間睡眠で3ヶ月以上一緒に働いたメンバー同士なので、相当溜まったものを発散した感じ。
 我々バイアウトファンドは、このM&A業界では買い手として、様々なプロフェッショナルサービスを利用する立場であるが、Deal by deal で、多くのプロフェッショナルに出会い、知り合いが広がっていく。その知り合いの持つスキルによって、自分が持つ力は何倍にもレバレッジされる。人脈と言うと営業や交渉に使うものというイメージが有るが、こういった形で最高のドリームチームを組成できるというのも一つの価値ある人脈だ。
 優秀な人、尊敬に値する人と働くことは、それだけで価値があることだが、更にそれによってチームとして有機的に高いパフォーマンスをあげるというのは、真に得がたい貴重な経験である。このディールでバイアウトファンドでのキャリアは終わった訳では無く、次のディールがまた1年もしない内に動くだろうが、スキル・自分とのフィット・ワーキングエシックス、全ての側面において My Dream Team で次は臨みたいし、それにまた一歩近づいた様に思う。