カクテーシンコク

 3月、確定申告の季節である。花粉が飛び出すとやんなきゃという気分にはなるのだが、結局締め切り前日になってしまった。今年こそはこの複雑怪奇なる税金の構造を理解して提出しようと、年末調整もせずに、ワタクシという個人の全ての収入と経費の把握をこの期にまとめてしまったのだが、これは作業をとても大変にしただけに終わった。ま、若干は理解できたのだが。
 見込み違いとしては、年末調整していないので、ライフワークである歯の治療が積み重なった医療費控除と、保険関係の控除でお金が還付されると思いきや、目の玉が飛び出ないまでも、少々膨張する程度にはびっくりする金額を納付せよという結果に終わったことである。更に今年度は、ライター業をちょこちょことやっていたのだが、こちらの必要経費の領収書をまったく取ってなかったり、税制に対する理解度不足で結構な損をした。
 あと良く判らないのが、フローである所得には結構な税率がかかるのに、ストックがカネを産む配当とか株式売買益は10%とか20%とかの税率で済むことである。配当は企業レベルで一旦法人税を課税しているから二重課税をなるべく減らすという意味合いだろうが、株式売買益はどう考えれば良いのだろう。資本主義社会である以上、早く資本家になって、カネがカネを生む身分になってくれと、そういうインセンティブになっているのだろうか。職業が未公開株とはいえ株の売買なだけに、会社で株の売買をして得た結果の所得に対する税率と、個人で株を売買した利益に対する税率が余りに違うのはちょっと複雑だ。