再度ブラックカード/プラチナカードを考える

 長年使い続けたダイナースでアップグレードの機会をゲットしたので、何も考えずにブラックカードにしてしまったが、クレジットカードに関して検討する良い機会ではあり、その後色々と考えてみた。結論的には、ダイナースブラックカードであるダイナース・プレミアムを継続ということになりそうだが、普通に考えるとコストの割にサービスはイマイチのカードかもしれない。アメックスのブラックカードであるセンチュリオンは、取得に時間がかかりそうなので、まだ取りやすいアメックス・プラチナと、加えて民族系のプラチナクラスのカードとしてセゾン・プラチナ・アメックス及びJCB ザ クラスと比較してみた。

  • ダイナース・プレミアム
    • 年会費:×/10万円
    • マイル:○/1,000円あたり20マイル換算(年間1000万まで)
    • 航空券:△/無料コンパニオンシートとかアップグレード等の割引有り
    • 空港:△/ダイナース個別契約の国内外80箇所
    • ホテル:△/アップグレードやレイトチェックイン等の優待が、The Leading Hotels of the World (以下、LHW)加盟ホテルで空き状況により可能
    • 旅行保険:○/死亡1億+傷害疾病500万。国内も死亡1億+入院1日5000円がが自動付帯
    • 商品保険:△/カード決済してれば500万
    • ゴルフ:×/個別コースの優待だがかなり数は少ない
    • コンシェルジュ:○/24時間。レストラン、商品、チケットの手配など
  • アメックス・プラチナ
    • 年会費:×/10万円
    • マイル:△/1,000円あたり10マイル換算
    • 航空券:△/無料コンパニオンシートとかアップグレード等の割引有り
    • 空港:○/アメックス個別契約+ノースウェストのラウンジ50箇所+プライオリティパスで500箇所
    • ホテル:○/特典は、Fine Hotels & Resorts(上記LHW相当)とSmall Luxury Hotels of the World(以下、SLH)加盟ホテルで可能
    • 旅行保険:○/死亡5000万+傷害疾病1000万
    • 商品保険:○/カード決済してれば500万+返品保証15万。してなくても年間50万円までは保障。
    • ゴルフ:○/プレミア・ゴルフ・クラブという会員制ゴルフクラブに紹介無しでプレイできるプログラムと。海外ではAMEX Selectの登録コースで優待有り
    • コンシェルジュ:○/24時間
  • セゾン・プラチナ・アメックス
    • 年会費:○/2万円
    • マイル:×/1,000円あたり10マイル換算(年間費有)か2マイル換算(年間費無)を選択
    • 航空券:×/特になし
    • 空港:○/国内個別契約25箇所+プライオリティパスで500箇所
    • ホテル:△/上記SLH加盟ホテルのみ
    • 旅行保険:△/死亡1億+傷害疾病300万
    • 商品保険:×/カード決済してれば300万
    • ゴルフ:○/海外ではAMEX Selectと、Entreeというアメックス関連のパッケージ対象の所で優待有り
    • コンシェルジュ:△/24時間。調べてはくれるが、推奨の内容や、予約までの一貫サービスには難ありとの話
  • JCB the class
    • 年会費:△/5万円
    • マイル:×/1,000円あたり3マイル換算
    • 航空券:△/無料コンパニオンシートとかアップグレード等の割引有り
    • 空港:○/国内外個別契約26箇所+プライオリティパスで500箇所
    • ホテル:△/上記LHW加盟ホテルのみ
    • 旅行保険:○/死亡1億+傷害疾病1000万
    • 商品保険:△/カード決済してれば500万
    • ゴルフ:○/小金井とか名門会員制コースへのエントリーサービス
    • コンシェルジュ:○/24時間。アメックス以上という定評も有り

 こんな感じ。ネットで収集した情報も入っているので、一部間違いもあるかも知れないし、自分が興味あるポイントだけピックアップしたので、網羅的でも無いのはご容赦頂きたい。こう列挙してみて明らかなのは、持ってるだけで得したり、行動範囲が広がったりする系のサービス(空港、ホテル、商品保険、ゴルフなど)は、アメックス・プラチナが明らかに良いということだ。次点はJCB the classである。ただ、持ってるだけで無くて、使うと得するかという一点において、ダイナース・プレミアムは優れている。マイル換算率がめっちゃ良いのだ。100円=2マイルは、条件がはまると100円=8マイルというフィーバー玉ジャラジャラ状態になるスマイルパーソナルカードとかの異常値を除けば、換算率はカード業界マックスに近い。前にも書いたが、1000万円使えば、20万マイルで返ってくる。こんだけマイルがあれば、ヨーロッパとか南米でもファーストクラスで行けてしまう。ファーストクラスでヨーロッパは、大体相場70-90万といった所だから、還元率は10%近いということだ。カードの手数料は一桁%なので、還元率が10%近いというのは、それだけエアラインの上級シートの利益率が高いか、あるいはマイルの未使用ロス率が高いということなのだろう。
 そゆわけで、あらゆる決済がカードを通る僕は、ダイナースをバンバン公私共に使い倒してマイル貯めるのが吉なのは間違いない。持つだけならアメックス、使うならダイナースということである。
 あと、やはりと言うべきか、セゾン・プラチナ・アメックスのコスパは異常である。アメックスのプラチナのセゾン版じゃなくて、セゾンのプラチナにアメックスが提携カードで付いたものなので、そこは留意が必要だが、サービスはよく揃えたという感じだ。勿論年会費は安いので、サービスの絶対水準は他のプラチナカードと比べると落ち、実質はゴールドカードレベルの年会費で一部プラチナレベルのサービスが付く、という感じなのだが、それでもお得なのは間違いない。特にプライオリティパスは別途入会すると年間$399かかるから、カード年会費はこれだけでペイしてしまう。ホテル優待がダイナースとかぶらないSLH加盟ホテルなのも良い。プライオリティパスとSLHとゴルフだけを目的にセゾンを補完的に持ってもいいかもしれない。
 さて、プラチナついでに、話は飛ぶが、ウェスティンシェラトン、メリディアン等が属するスターウッド・ホテルズ&リゾーツにもプラチナ会員(プリファード・ゲスト・プラチナ)みたいなのが有って、これは結構凄い。

  1. 一番安い料金で予約していても、その場で空いている中でスイート含む一番良い部屋にアップグレード。(但し、プレジデンシャルスイートとか、ホテルに一部屋しか無い最高クラスの部屋は除く)
  2. 72時間以上前に予約した場合は、どこのホテルでも必ず部屋を用意

 スーパーマリオで言えば、スター取って無敵オラオラ状態ですな。数年前までは、このステータスが、アメックス・ブラックカードには自動付帯していたらしい。ただ、これ狙って使い倒したブラックカード会員が増えてコスト増になったのか、サービスがダウングレードされて、今のアメックス・ブラックカードスターウッドのゴールド会員のみ付帯となった。ゴールド会員だと、アップグレードもスーペリアルームまでである。それでも良い話なのは間違いないが、よくよく考えると、僕はビジネスならともかく、プライベートの時は、チェーンの大型ホテルなんぞに泊まらないので、僕にとっては不要のサービスかもしれない。むしろ、上記のSLH、Small Luxury Hotels加盟のホテルの方が使うかな・・。5月に行ったバスクで泊まったホテルは、小さいが古式ゆかしき素敵なとこだったが、ここはまさにSLHに加盟するホテルだった。旅は大きな外資系チェーンホテルより、その土地に根付いた小さなホテルに限る。そう考えると、ダイナース・プレミアムとセゾン・プラチナ・アメックスとの二枚持ちはやっぱいい組み合わせかもしれない。
 ちなみに、もしゼロベースでカードを選択し直すなら、ベネフィットとコストのバランス的にはJCB the classも良い。保険良くて、コンシェルジュもプライオリティパスも付いて、名門ゴルフ場紹介もある。アメックス・プラチナの方が僅かにサービスは良いが、年会費が倍の差は無い。では何故こっちにしないのかと。実は、僕はダイナースでポイント使った事がこれまで一度も無いのである。世のポイントプログラム全般が好きで無く、こちらも気にしてなかったという事で、実際今何ポイント貯まっているのかも僕は知らない。そんな牧歌的な状況下に、いきなり1年後の欧州行きファーストクラスシートが降ってきて、それが脳内既成事実化しているのである。いま金融危機、これからリアル不況だと言うのに、ダイナース使い倒して、20万マイル貯めずにいられるか、という心境だ。このブログが「20万マイル目指すブログ」と改題されて、アフィリ貼りまくりサイトに変貌する日も近いのでは無いかと疑っている。(誰を?)

Summer Flower
[Sony Cybershot W300/35mm F5.6]

  • 真夏の代官山にて。数日前だった気がするが、今や晩秋の風情である。